うつ病から見えた鍼灸治療の本質

先日、うつ病の方が回復していく様子を観察しながら、古典に書いてあることをあらためて思い知らされました。
これはうつ病のみならず、治りにくい症状をお持ちの方全てに通じる内容ですのでどうぞお読みください。

ずばり、鍼灸治療の本質は「本来の体質に戻す」ということです。

古典治療を行っている鍼灸師は病やその人を必ず「陰陽五行」で診察、診断、治療をしています。
細かいところは省きますが五行とは五臓のことであり、肝、心、脾、肺、腎のことです。
私たちは治療する方を診るとき、五臓がそれぞれに、またはどう関わり合っているのかを重要視しています。
五臓にはそれぞれ独自の性質があり、その人の人相、体形、性格、なりやすい病気もおおよそ分かるようになっています。

先日来られたうつ病の方を例にあげますと、この方は「肺」の体質でした。
なので治療の最終目標は「肺」の体質に戻してあげることです。

ですがすでに数回治療を行いましたが、私の使うツボは「肺」に関わるツボではありませんでした。
※ツボは12の経絡に分類され、各臓腑に分かれます。(例、肝に関わるツボ、大腸に関わるツボなど)

これは良くあることなのですが、この体質、この症状ならこの臓腑のツボのはずなのに、診察するとそのツボでは治らないことをからだが反応として教えてくれます。
(脈やお腹などで分かります)
そしてその場合は今、今日良くなるツボを選んで行うという作業を我々は繰り返します。
(よくネットにこの症状にはこのツボが良いと書いてありますが上記の理由で良くならないことはたくさんあります)

それが先日、初めて肺のツボで治療ができる状態になっていました。
これは病が軽くなったことと、かなり治ってきたことを意味します。

生まれたばかりの赤ちゃんでも治療できるというのが鍼灸医学です。
それは生まれながらに病気ではないけど、調える余地があるからということです。
未然に病気を防ぐとか、予防医学ということばができて随分と経ちますが、東洋医学では2千年以上前から分かっていたことなんですね。

ここから分かることは、何となく不調を抱えている人は早めに治療をした方がいいということです。
治らない症状や病気は放っておくとどんどん悪化します。
症状を抑える治療も時には大切ですが、根本的な体のメカニズムを変えていくことは将来にとってとても有益なことだと思います。

今抱えている症状がなかなか改善されない方はメールやお電話で一度ご相談ください。